五十年 住み続けられるとは・・・
人で考えると 自分が家を造ったら、孫又はひ孫の代で建て替えるサイクルです。環境が叫ばれる20年程前までは サイクルは25年前後でした。
悪環境の中で木が腐り始めるのが18年程度です。木が腐り、家が使用できないものになる前に 建て替えることになるので、国が推奨する戦後の植林政策(林野庁)にて30年サイクルの建て替え政策(建設省)にも問題が無い状態でした。
その後、環境問題を境にストック政策に切り替えられ、一時は200年住宅といわれ、今では長期優良住宅で約100年程度持つ家を国は推奨をしています。100年というスパンは区切りが良いだけで数字の綾としか見えません。また、優良住宅と言っても住宅には個性があり地域性があるので個々の家では定義が曖昧になりかねません。
昔、一棟入魂と言う言葉がありましたが、法で定義するものが一棟入魂であるとは考えられません。戸建ての住宅の殆どは木造住宅であり、日本は森林国であることから、自然界に育つ木を考えてみたいと思います。現在の日本の住宅の構造材では杉と桧が中心と考えられます。植林してから杉は50年経つと梁に使え桧は柱に使えます。従って50年というサイクルは山を育てるサイクルでもある訳です。
家を建てるときは出来るだけ無垢材など自然素材を使いますと、住まうときも健康に問題が少なく人にやさしく、壊すときも再利用できる範囲が大きくなりますので環境的にも良いわけです。

『五十年の佇まい』
住まうということ 「五十年の佇まい」
暮らしの中にさりげなく佇む一邸
建築家 鶴﨑健一/文
introduction
設計室の南側につくられた 日本の懐かしい情景の『黒塀』。
時を経て古びるのではなく さらに趣深くなる表情を醸しだす黒く塗られた木の塀をみる。
当事務所は、1976年の創業以来守り抜いてきた建築の美学を今も貫いている。
常に時代に媚びることなく、名声にブレることなく自らの建築道を邁進する。
日本の建築と人々の未来を黙々と刻さむ設計室。
木の温もりを感じる明るく上品な土間は、そこにある。
建築とは一体どのようなものなのか。
『住まう』『暮らし』『時を刻む』『ほんもの』『木の暮らし』という、キーワードを軸に住まう人を魅了してやまない家づくりをみる。

『五十年の佇まい』
五十年住み続けられる 六つの条件